鎌倉観光といえば
大仏さん、由比ガ浜や七里ヶ浜の海
というイメージがありますが
おだやかな空気が流れ
にぎやかな場所とは違った
落ち着いた雰囲気をあじわえる
エリアがあります。
この記事では
⚫︎鎌倉の穴場スポットを知りたい。
⚫︎北鎌倉の定番スポットを知りたい。
という悩みを解決できる記事と
なっています。
鎌倉で観光通訳ボランティアを
してたので
たいていの定番スポットには
だいたいは足を運んでいるので
おまかせ下さい!
北鎌倉の定番おすすめ観光スポット
北鎌倉の定番おすすめ観光スポットは
⚫︎円覚寺
⚫︎明月院
⚫︎建長寺
です。
おすすめする理由は
鎌倉駅周辺や鎌倉大仏の高徳院がある
長谷エリアよりは混雑はしていないので
落ち着いた雰囲気の中で
観光を楽しむことができます。
円覚寺
円覚寺はJR北鎌倉駅の目の前にあります。

正式名称は瑞鹿山円覚興聖禅寺
(ずいろくさんえんがくこうしょうぜんじ)で
1282年に鎌倉幕府の北条時宗が
元寇の戦没追悼のために創建した寺です。
鎌倉禅宗文化の中心として
発展し「心の寺」とも呼ばれ
定期的に座禅会も行われています。
三門
三門は人の心身を
悩まし、乱し、煩わせ
惑わし、汚す心の作用
煩悩を取り払ってくれます。
円覚寺の三門は夏目漱石の
「門」という作品の
モデルにもなっていて
多くの文学フアンにも
親しまれています。

仏殿
三門で煩悩を取り払い
心をからっぽにしたら
仏殿でお参りです。
現存する建物は1964(昭和39)年に
再建されたもので
円覚寺のご本尊が
祀(まつ)られています。

仏殿の中には入ることができませんが
中にあるご本尊をはじめ建物の細部は
重々しい威厳と華やかさがあり
身が引き締まります。
弁天堂
江ノ島弁天が力を与え
守り助けたことによって
洪鐘(おおがね)が完成したと
言い伝えられ
その弁天を祀(まつ)る、お堂です。

洪鐘(おおがね)
関東でいちばん
大きな梵鐘(ぼんしょう)で
国宝に指定されています。
大きさが259.1cm、口径は142.4cmで
1301年北条貞時が
国家安泰を祈願して寄進し
鋳物師の物部国光(もののべのくにみつ)が
製作しました。

行くには
143段のきつい石段を登ります。
体力に自信がない方は
やめた方がいいかもしれません。
舎利殿
国宝にも指定されている舎利殿には
「佛牙舎利」(ぶつげしゃり)という
お釈迦様の歯が祀(まつ)られています。
典型的な禅宗様の特徴をもった建築で
通常は非公開ですが
毎年、正月三ヶ日と
11月3日前後に外観だけが
公開されます。

方丈
方丈は円覚寺の長である
僧の居室ですが
法要行事や座禅会、説教会など
多目的に使われている建物です。
方丈の裏には「心」の
文字をかたどった
心字池(しんじいけ)がある
庭園があります。

場所
拝観時間と料金
拝観時間※は
3月~11月:8:00~16:30
12月~2月:8:00~16:00
※2003年9月から拝観時間が変わります。
詳細は→こちら
拝観料は大人:500円(高校生以上)
小人:200円(小中学生)です。

明月院
1160年平治の乱で戦死した
山内俊通の供養のため
息子の山内経俊が「明月庵」を建て
1256年に鎌倉時代の実権を握っていた
北条時頼が「明月庵」のある場所に
仏像を建て「最明寺」にしました。
のちに北条時頼の息子である
時宗は「最明寺」を前身にして
「禅興寺」を再興し、寺域を拡大し
「明月庵」も一部に組み込み
子院として「明月院」になりました。
1868(明治元年)に「禅興寺」は
廃寺となりますが
「明月院」のみ残し、今に至ります。
境内のあじさいは
第二次世界大戦後に植えられ
「明月院ブルー」とも呼ばれています。

鎌倉石の参道
総門をぬけ、山門までの
鎌倉石の参道は
たくさんのあじさいで
埋め尽くされています。

開山堂
1380年ごろに建てられた
「宗猷堂」(そうゆうどう)がのちに
「開山堂」と呼ばれるように
なりました。
茅葺き屋根のお堂の中には
明月院の前身である
「最明寺」と「禅興寺」
そして歴代の明月院の長の位牌と
密室守厳(みっしつしゅごん)の木像が
祀(まつ)られています。

やぐら
明月院やぐらとも呼ばれ
鎌倉最大のやぐらで
大きさは高さ3m、奥行き6mです。
やぐらの中央に
宝篋印塔(ほうきょういんとう)があり
まわりの壁面に
多宝如来(たほうにょらい)や
釈迦如来(しゃかにょらい)が
浮き彫りされています。

本堂の方丈
SNSでよく見る画像のひとつに
丸窓の手前にあしらわれた季節の生花と
奥に見える庭園の景色は
本堂の方丈から撮影しているものです。

特にあじさいの時期に方丈から撮影する
生花と丸窓からのぞく
あざやかな緑は
北鎌倉観光の思い出に
なること間違いなしです。

枯山水庭園
本堂の方丈で
丸窓の写真を撮るときに
並んでいると、枯山水庭園も
見ることができます。
枯山水庭園というと
京都が有名ですが
北鎌倉でも楽しめます。

ウサギ共和国
山門の石段と本堂の間の脇に
うさぎが飼われている小屋周辺に
ウサギ共和国と名づけられた
かわいいスポットがあります。

明月院の「月」の字から
ウサギと、ゆかりのあるお寺とも
言われています。
明月院のパンフレットには
明記されていませんが
SNS映えする人気スポットです。

本堂後庭園
本堂後庭園は6月上旬の
花菖蒲(はなしょうぶ)開花時期と
12月上旬、紅葉の時期に有料ですが
期間限定で公開されています。
撮影禁止です。
場所
拝観時間と料金
9時開門〜16時閉門
※6月は変更の場合あり
高校生以上:500円
小中学生:300円
「本堂後庭園」へは
拝観料に、さらに500円追加

建長寺
正式名称は巨福山建長興国禅寺
(こふくさんけんちょうこうこくぜんじ)と
いい、1253年北条時頼の願いにより
中国の禅僧である蘭渓道隆
(らんけいどうりゅう)が
開いた、日本で最初の禅寺で
鎌倉にある臨済宗のなかで
格位が、いちばん高いお寺です。
現在の建長寺は江戸時代以降に
再建や移築された建物ですが
美しい木々に囲まれ
歴史の重みを感じることができます。

総門
巨福門ともいわれる総門は
1783年に建立された京都の寺である
般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)の門を
1940(昭和15)年に移築しました。

三門
三門は国の重要文化財で
高さは約30mもあり
とても大きな建物です。
この門をくぐることで
人のあらゆる執着心から
解き放たれると
言われています。

鐘楼
1255年に鋳物師の物部国光が製作し
高さ約2.1m、重さは約2.7トン
建長寺当時から残る貴重な梵鐘で
国宝にも認定されています。
国宝の洪鐘も
物部国光が造っています。

仏殿
建長寺の、しおりの中に
まず仏殿のご本尊・地蔵菩薩に
お参りしましょう
と書かれてるぐらい
建長寺に行ったら必ず行っておきたい
スポットです。

現在の仏殿は1647年に
東京・芝増上寺にあった
徳川二代将軍秀忠(ひでただ)の夫人
崇源院の霊屋(おたまや=墓)を
移築したものです。
堂内には本尊の地蔵菩薩が
安置されています。
仏殿前の庭園にある柏槇(びゃくしん)は
樹齢760年で創建当時からある古木です。

法堂(はっとう)
国の重要文化財で
関東最大の法堂で、釈迦苦行像と
千手観音菩薩を
祀(まつ)っています。

創建750年を記念して
再建されたもので
天井には小泉淳作画伯によって
龍が描かれた絵
雲龍図(うんりゅうず)が
掲げられています。

唐門
東京・芝増上寺にあった
徳川二代将軍秀忠(ひでただ)の夫人
崇源院の霊屋(おたまや=墓)の
門として建てられ
1647年に移築、寄附され、
方丈(龍王殿)の正門として
使用されています。

漆塗りで、さまざまな技巧を
凝らした金具が随所に使用され
現在の唐門は2011年に
解体修理をしたものです。
方丈と庭園
方丈はその昔、住持(じゅうじ=住職)が
居住する場所でしたが
現在は法要行事や坐禅など
多目的に使われている建物です。

この建物も、総門と同じ
京都の寺である
般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)より
1940年に移築されました。
方丈の後ろには
中国の禅僧である
蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)によって
作られた庭園が広がっています。

天園ハイキングコースに
つながっている
建長寺の拝観は方丈までが
一般的ですが
方丈からさらに奥へ進むと
鎌倉アルプスと呼ばれてる
天園ハイキングコースに
つながっています。
鎌倉宮や花の寺と呼ばれてる
瑞泉寺にもハイキングをしながら
行くことができます。
鎌倉でハイキングを楽しみたい方には
おすすめですが
鶴岡八幡宮や鎌倉の大仏にも
行きたいという方には
時間が足りなくなるので
ご注意ください。
場所
拝観時間と料金
8:30〜16:30
高校生以上:500円
小中学生:200円
天園ハイキングコースで入山する方も
拝観料が必要です。
北鎌倉観光の注意点
北鎌倉を観光するにあたり
注意してほしい点をいくつか
あげていきます。
動きやすい格好で
北鎌倉は山の中にあり
上り下りが多いので
動きやすい格好
歩きやすい靴で行くことを
おすすめします。
あじさいの時期の明月院は
とても混む
明月院に6月に行く時
身動きがとれないほど
観光客で賑わっています。
あじさいが見頃の時期は
すこし面倒なルートにはなりますが
朝いちばんに明月院に行ってから
円覚寺や建長寺に行くことを
おすすめします。
レンタサイクルには向かない
北鎌倉エリアは
鶴岡八幡宮や鎌倉大仏のような
他のエリアとは違い
道が狭い場所がほとんどです。
歩道や車道を自転車で移動するのは
かなり大変なので
レンタサイクルを利用することは
おすすめできません。
北鎌倉へのアクセス
横須賀線
北鎌倉(鎌倉)へは
JR横須賀線なら乗り換えなしで
東京駅から約1時間
横浜駅から約20分で
行くことができます。
東京駅の横須賀線ホームは
地下にあるので
新幹線や他の路線から
乗り換えする時は面倒です。
湘南新宿ライン
湘南新宿ラインは東北本線と高崎線
池袋、新宿、渋谷、横浜駅を経由し
東海道線と横須賀線を結ぶ路線です。
行き先が東海道線、小田原方面の場合
戸塚か大船駅で横須賀線に
乗り換える必要があります。
乗り換えは階段の登り降りがない
戸塚駅が便利です。
渋谷から出発する場合は
東急東横線で横浜まで行き
横須賀線に乗り換えた方が
安く済みます。
JRの渋谷・北鎌倉間の運賃は
830円ですが
東横線を利用し横浜で
横須賀線に乗車した時の運賃は
630円になり割安です。
上野東京ライン(東海道線)
上野東京ライン(東海道線)の場合
戸塚か大船で横須賀線に
乗り換える必要があります。
乗り換えは階段の登り降りがない
戸塚駅が便利です。
東京駅から北鎌倉(鎌倉)に行く場合
地上にホームがあるので
新幹線や、ほかの路線から
乗り換えるのには
いちばん便利です。
北鎌倉へ初めて行く方への
まとめ
北鎌倉へ初めて行く方へ
おすすめのスポットや
注意点をまとめました。
⚫︎北鎌倉は鎌倉のなかでも
にぎやかな場所とは違い
落ち着いた雰囲気をあじわいながら
観光することができます。
⚫︎北鎌倉の定番おすすめ
観光スポットは、円覚寺
明月院、建長寺です。
⚫︎円覚寺はJR北鎌倉駅の目の前にあり
「心の寺」とも呼ばれ
1282年に鎌倉幕府の北条時宗が
創建されました。
⚫︎明月院の境内のあじさいは
「明月院ブルー」とも呼ばれ
あじさいの時期はとても
観光客で賑わう寺です。
⚫︎建長寺は1253年
蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が
開いた、日本で最初の禅寺で
鎌倉にある臨済宗のなかで
格位が、いちばん高いお寺です。
⚫︎北鎌倉は山の中にあり
上り下りが多いので
動きやすい格好で行くことを
おすすめします。
⚫︎あじさいの時期の
明月院はとても混むので
開門直後に行くことを
おすすめします。
⚫︎北鎌倉は鎌倉駅周辺や
鎌倉大仏のような他の観光スポットより
道が狭い場所がほとんどなので
レンタサイクルでの移動は
おすすめできません。
北鎌倉は、ほかの鎌倉の
観光スポットのなかでも
比較的静かで
落ち着いたエリアです。
円覚寺や建長寺などの
国宝や重要文化財の寺院も多く
明月院のあじさいで埋め尽くされた
境内はとても鮮やかで美しいです。
鎌倉観光の際には
北鎌倉エリアの寺院も
コースに入れてみては
いかがでしょうか。
